キンバイソウ(金梅草) [キンポウゲ科]
303-12 キンポウゲ科 キンバイソウ属
1.キンバイソウ ~ Trollius hondoensis ~
花弁状に見えるのは萼片。梅のような花で黄色~金梅~ご名前の由来だろう。
萼片よりも濃い橙色で、雄しべより細長い花弁が特徴。
花・・・・・UP(濃い橙色が花弁)
撮 影: 霧ヶ峰高原 2011. 7.29.
Memo: 中部地方と近畿地方の山地~亜高山帯の林縁や草地に生育する大型の多年草。花期:7~8月。草丈は40~100cmで、茎は節ごとに2分岐して直立する。根生葉と下部の茎葉には長い柄があるが、上部の茎葉は葉柄。葉は3全裂し、更に3裂し、裂片には不揃いの鋸歯がある。花は直径3~4cmで、橙黄色で花弁状の萼片が5個つく。花弁は長さ1~1.2cmの線形で濃い橙色、雄しべよりかなり長い。
2.チシマノキンバイソウ ~ T. riederianus ~
チシマノキンバイソウ ~千島金梅草~
蕾と花
萼片(花弁状に見える)は普通5枚
花弁(細長く雄しべのように見える、濃い橙色)は雄しべと同じ長さ
撮 影: 大雪山黒岳 2012. 7.26.
Memo: 北海道中央高地の高山帯の主に草地に生育する、高さ20~80cm位の多年草。花期:7~8月。根生葉には長い柄があり、3全裂して更に貴部近くまで深裂する(5出掌状複葉に見える)。裂片には鋭い鋸歯がある。上部のものほど葉柄は短くなる。橙黄色で花弁のように見えるのは萼片。花弁は長さ1~1.3cmの線形で、雄しべとほぼ同長で、濃い橙色。別名キタキンバイソウ。
3.シナノキンバイ ~ T. riederianus var. japonicus ~
シナノキンバイ(信濃金梅)
花弁状の萼片は5~7枚
花弁状に見えるのが萼片 濃い橙色が花弁 黄色は雄しべと雌しべ
花弁(雄しべに混じって見える濃い橙色)は雄しべより短い
撮 影: 木曽駒ヶ岳 2011. 7.30.
Memo: 北海道と本州中部地方以北の亜高山帯~高山帯の草原に生育する多年草。チシマノキンバイソウの変種で、別名エゾノキンビソウ(蝦夷の金梅草)という。花期:7~8月。高さは20~70cm。花弁状に見える萼片は5~7個。花弁は濃い橙黄色で雄しべより短い。
☆☆☆☆☆ 比較 キンバイソウ ~ チシマノキンバイソウ ~ シナノキンバイソ ☆☆☆☆☆
左からキンバイソウ、チシマノキンバイソウ、シナノキンバイ
花弁(濃い橙色で細長い形)が雄しべより 長い ~ 同じ ~ 短い という違いがある。
4.セイヨウキンバイソウ ~ Trollius europaeus ~
ホーエムートの斜面を飾るセイヨウキンバイソウ(西洋金梅草)の群落
花はこれ以上開かない ~グローブフラワーとも呼ばれる~
黄色の大きな花は遠くからもよく目立つ
撮 影: 1・3枚目:ドロミテアルプス・トレチーメ 2016. 7. 3.
2枚目 :チロルアルプス・ホーエムート 2016. 7. 6.
Memo: ヨーロッパの北部から中南部の高山の湿潤な草原や低木地帯に生育。 高さは45~60cm。花期:6~7月。根生葉は長い柄があり、上に行くほど短くなる。掌状に裂け、2~3出複葉(のように見える)。黄色い花をつけるが、花は球状のまま全開しない。花弁状の萼片は10~15枚重なり合う。
次回へ ・・・・・ 続きます。
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