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エリカ・カルネア [ツツジ科]


237-41 ツツジ科 エリカ属 

 

  1.エリカ・カルネア ~ Erica carnea 

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トレチーメの苦灰岩大地の岩場に広がる  Erica carnea の群落 


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濃いピンク色の花冠


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撮 影 : ドロミテアルプス  2016. 7. 6.   
                        
Memo: エリカ属の常緑小低木。ヨーロッパの中部から南部、北アフリカの山地や高山の砂礫地や荒れ地に生育。高さは10~25cmで、針状の葉が4個が輪生する。早春から夏にかけて総状花序に花をつけ、円筒状で5~6mmで、濃い紅色(まれに白色)の花冠を付ける。


  2.ドワーフ・ヒース

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撮 影 : ニュージーランド・マウントクックの麓で  2015.11. 7.
                        
Memo:THE HERMITAGE HOTELからアオラキ・マウントクック国立公園のハイキングに出かけた。その途中で出会った花。エリカ属の仲間ということはわかったが、詳しい情報があまりない。


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コケモモ(苔桃) [ツツジ科]


 

237-31 ツツジ科 スノキ属 

常緑または落葉の低木。葉は互生する。花冠はつぼ形または鐘形で、先端が浅く4-5裂、または基部まで深く裂け、裂片が著しく反り返るものもある。果実は甘酸っぱく熟す。クランベリーやブルーベリー、コケモモ、ビルベリーなどの果樹を多く含む。



 

   1.コケモモ Vaccinium vitis-idaea var. minus

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コケモモ~苔桃~


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花冠は鐘形 淡い紅色を帯びた白色 先端が4裂する


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液果は球形 赤く熟す


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葉は全縁 新緑色 光沢がある


撮 影 : 1枚目:奥白根山 2013. 7. 6.    2枚目:五色ヶ原  2014. 7.30
     
             3枚目:早池峰山  2012. 8.11         4枚目:チロルアルプス 2016. 7. 2
Memo: 北海道、中部地方以北、四国の亜高山帯上部~高山帯の林縁や草地、岩礫地に生育する常緑小低木。地下茎は地中を這い、よく分岐する。葉の縁は全縁で表面は光沢がある。花は赤みを帯びた白色で下向きにつく。花冠は鐘形で、先端が浅く4裂する。果実は甘酸っぱく、生食したり、ジャムや果実酒にする。


  2.クロマメノキ V. uliginosum

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クロマメノキ(黒豆の木)


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花は白色~淡紅色 花柄も赤みを帯びる 


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花冠は筒状つぼ形 先端が浅く5裂する


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12-5クロマメノキ御嶽1.jpg 12-5クロマメノキ御嶽2.jpg

花冠は筒状つぼ形 先端が浅く5裂する


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黒く熟した果実 ブルーベリーの仲間でアサマブドウとも呼ばれる


撮 影 : 1~2枚目:四阿山 2014. 6.24.    3~4枚目: 奥白根山  2013. 7. 6
     
             3~4枚目:御岳山  2011. 7.22.       5枚目   : 湯野丸山・烏帽子岳 2015.10. 1.
Memo: 北海道、中部地方以北の亜高山帯~高山帯の砂礫地・岩礫地の草原や高層湿原、低木林の縁に群落をつくる落葉小低木。葉は全縁で、両面は無毛。表面はやや青みを帯びた緑色だが、裏面はやや白みを帯びて網目模様の葉脈が目だつ。花は白色または淡い紅色で下向きにつく。花冠は筒状のつぼ形。液果は球形~楕円形で、熟すと藍黒色となる。甘酸っぱく、生食の他ジャムや果実酒になる(長野県ではアサマブドウとして食用にされる)。


  3.クロウスゴ V. ovalifolium


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クロウスゴ (黒臼子) 黒紫色の果実 葉は全縁

撮 影 : 早池峰山 2012. 8. 11.    
     
Memo: 北海道、中部地方以北の亜高山帯~高山帯の針葉樹林の中や縁に生育する落葉低木。若い枝には著しい稜があり緑色。枝先が赤みを帯びこともある。花は緑白色(赤みを帯びることもある)。花冠はつぼ形で先端が浅く5裂する。液果は熟すと黒紫色となり、白粉をかぶる。


  4.マルバウスゴ V. ovalifolium var.shikokianum


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マルバウスゴ(丸葉臼子)


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花冠は扁平なつぼ形 葉縁に細かい鋸歯


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  花冠の先端は浅く5裂する   果実の先の凹型のへこみが餅つきの臼に見える


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撮 影 : 1、3枚目:五色ヶ原 2014. 7. 30.  2枚目: 月山 2011. 7.17 

             4、5枚目:大日岳  2013. 9.21.
 
Memo: 中部地方以北の日本海側のハイマツ林やその林縁に生育する落葉低木。葉の縁には細かい鋸歯があり、脈は裏面に隆起する。花の色は緑白色で、花冠は扁平なつぼ形。果実は熟すと黒紫色となる。


  5.オオバスノキ V.  smallii  

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オオバスノキ (大葉酢の木)


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つぼ形の花冠の先端は浅く5裂 反り返る


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花冠の色は黄緑色で筋状に赤みを帯びる

撮 影 : 1~2枚目:月山 2014. 7.  5.  3枚目:月山 20 11. 7.17

Memo: 北海道、中部地方以北の亜高山帯~高山帯低木林やハイマツ林の林縁に生育する落葉低木。前年の枝先から総状花序を伸ばし、黄緑色で筋状に赤みを帯びた花を1~4個付ける。花冠は鐘形で、先端は浅く5裂し先は反曲する。果実は熟すと黒紫色となる。





 

  6.ウスノキ V.  hirtum   

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ウスノキ(臼の木)


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5稜ある卵状球形の果実


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液果は赤くに熟し、やや5角に角ばる


撮 影 : 1、2枚目:御岳山 2011. 7. 22.  3枚目: 山形市野草園 2013. 7.13. 

Memo: 北海道、本州、四国、九州の北部の山地の日当たりの良い岩場に生育。若い枝は緑色になり稜がある。花は前年の枝先から1-2個下向きにつける。花は黄緑色で赤みを帯びた鐘形する。液果はあかく熟す。萼筒は広い鐘形で、5稜がある。先端は広がって5裂し裂片は広3角形となる。

 


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ツルコケモモ(蔓苔桃) [ツツジ科]


 

237-30 ツツジ科 ツルコケモモ属 



 

   1.ツルコケモモ ~ Oxycoccus quadripetalus ~

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ツルコケモモ ~蔓苔桃~ 

葉は革質で互生し、裏面は粉白色。茎はミズゴケの中を分岐しながら這って広がる。


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花冠は4全裂 先端が反り返る


撮 影 : 奥日光湯ノ湖 2013. 7. 7.   
                        
Memo: 北海道、中部地方以北の亜高山帯~高山帯に生育する常緑小低木。高層湿原のミズゴケの中を分岐しながら這う。花は紅紫色で、葉腋の下に下向きに咲く。花冠は4つに前裂し、先端は反り返る。液果は直径1cmほどの球形で赤色に熟し、クランベリーとして食用にされる。




 

   2.シロバナツルコケモモ O. quadripetalus f. oblongicarpus

12-1シロバナヒメツルコケモモ山形市野草園.jpg 

シロバナツルコケモモ(白花蔓苔桃)

撮 影 : 山形市野草園 2013. 7.13.   
                        
Memo: 北海道、中部地方以北の亜高山帯~高山帯に生育する常緑小低木。高層湿原のミズゴケの中を分岐しながら這う。ツルコケモモの白花品種。液果は赤く熟し、食用にされる。


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シラタマノキ(白玉の木) [ツツジ科]


237-29 ツツジ科 シラタマノキ属 



   1.シラタマノキ Gaultheria pyroloides var. miqueliana

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シラタマノキ(白玉の木)


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卵~球形のつぼ形の ~ 花 ~


11-3シラタマノキ大日岳1.jpg 11-3シラタマノキ大日岳2.jpg

 果実 ・・・潰すとサロメチールの臭いがする・・・


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果実

撮 影 : 1 枚目  :御岳山 2011. 7.22.        2枚目:大雪山旭岳 2012. 7. 24.
             3~4枚目:大日岳 2013. 9.21、22.  
            
Memo:北海道、大山及び本州中部以北の亜高山帯~高山帯の草地や林縁に生育する落葉小低木。枝上部の葉腋に白い花を1~6個付ける。花冠は卵~球形のつぼ形で、先端は浅く5裂し反り返る。花後、萼が肥大して果実を覆って白い玉状になる。果実の赤いアカモノ(イワハゼ)に対して、白い果実をつけることから別名シロモノと呼ばれる。


  2.イワハゼ ~ G. ovatifolia ssp. adenothrix

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イワハゼ(岩黄櫨)


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花柄の萼は濃い紅色で、長い開出毛がある


12-3イワハゼ月山.jpg 12-3イワハゼ五色ケ原1.jpg

花冠の先は外にカールする


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赤い果実

撮 影 : 1枚目:山形市野草園 2013. 7.13.        2,5枚目:月山 2014. 7. 5.
             3枚目:五色ヶ原   2014. 7.29.        4枚目   :月山 2011. 7.17. 
            
Memo:北海道、本州、四国の山地帯~高山帯下部の林縁に生育する落葉小低木。若い枝には赤褐色の長い開出毛がある。花は白〜淡い桃色で鐘形、浅く5裂する。果実は赤く熟す。赤く熟すので“アカモノ”ともいい、実は食べられる。



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ウラシマツツジ(裏縞躑躅) [ツツジ科]


237-28 ツツジ科 ウラシマツツジ属  



  1.ウラシマツツジ Arctous alpina ~

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ウラシマツツジ(裏縞躑躅) 

球状の液果は熟すと黒紫色になる。


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葉の表面は葉脈がへこみ、裏面で突出する。そのため、いちじるしい網目模様が目立つ。


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高山では最も早く紅葉する


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ハイマツの緑色や岩の灰色、空の青色を背景に紅葉が目立つ


撮 影 : 1枚目:大雪山黒岳 2012. 7.26.    2枚目:木曽駒ヶ岳 2011. 7. 30.
             3枚目:木曽駒ヶ岳 2013.10.12.   4枚目:仙丈ヶ岳 2015. 9.19.
            
  
Memo: 北海道と本州中部地方以北の高山帯の岩礫地や草地に生育する落葉小低木。茎は地面を這い、所々で分岐して斜めに伸び上がる。葉が枝先にまとまってついているため、根元から直接出ているように見える。葉の裏面に網状の脈が目立つ。秋には真っ赤に紅葉する。花冠はつぼ形で、先端が浅く5裂する。


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ミネズオウ(峰蘇芳) [ツツジ科]


237-27 ツツジ科 ミネズオウ属  

  1.ミネズオウ ~ Loiseleuria procumbens



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ミネズオウ(峰蘇芳)


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厚い葉を対生する 花冠は上向きに開く


11-3ミネズオウ山形市野草園.jpg

花冠の色は赤みを帯びた白色


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 花は3~5個つくというが、7~8個つくものもあるようだ


撮 影 : 1~2枚目:五色ヶ原 2014. 7.29.    3枚目:山形市野草園 2013. 5. 9.
             4枚目   :鬼押出し園 2015. 6.26.
            
  
Memo: 北海道と本州中部地方以北の高山帯の岩礫地や岸壁に生育する常緑小低木。地面を這って分岐し広がる。枝先に赤みを帯びた白色で上向きの花を3~5個付ける。花冠は鐘形。ミネズオウ属は本種のみの一属一種。


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チシマツガザクラ(千島栂桜) [ツツジ科]


237-26 ツツジ科 チシマツガザクラ属 



  1.チシマツガザクラ ~ Bryanthus gmelinii

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大群落 チシマツガザクラ ~千島栂桜~


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ウラシマツツジ(葉)に混じって咲く チシマツガザクラ


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花冠は4裂して平開する


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蕾は鮮やかな紅色でよく目立つ


撮 影 大雪山黒岳 2012. 7.26 
            
  
Memo: 北海道と本州早池峰山の高山帯の礫地や岩隙に隔離分布する常緑小低木。茎は地面を這い、分岐して広がる。花は淡紅色で、枝先に2~10個つく。花冠が基部まで4つに裂けている。萼は有毛で深く4裂する。チシマツガザクラ属は本種のみの一属一種。


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イワヒゲ(岩髭) [ツツジ科]

237-25 ツツジ科 イワヒゲ属 


  1.イワヒゲ ~ Cassiope lycopodoides ~ 

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岩隙に根を張る イワヒゲ(岩髭) 

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つぼ状鐘形の花冠の先端は5裂して反り返る

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枝の上部の鱗片葉の腋から花柄を伸ばし花を付ける

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花冠は長さ8mm程度だが、葉・枝と比較して大きく、群落の中でよく目立つ 

11-6イワヒゲ木曽駒.jpg 鱗片状の葉を密生した枝が地を這う

撮影  : 1,2,4枚目:奥白根山 2013. 7. 6.      3枚目:大雪山黒岳 2012. 7.26. 
               5枚目      :木曽駒ヶ岳 2011. 8.21. 
  
Memo: 北海道、本州中部地方以北の高山帯の岩隙や礫地に生育する常緑小低木。茎は地面を這って分岐し、鱗片状の葉を密に枝に付ける。枝の上部から長さ3cm位の花柄を伸ばし、白色(淡い紅色を帯びることもある)でつぼ状鐘形の花を下向きに付ける。


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コメバツガザクラ(米葉栂桜) [ツツジ科]

 
 273-24 ツツジ科 コメバツガザクラ属
 
 
  1.コメバツガザクラ ~Arcterica nana~ 
 
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コメバツガザクラ(米葉栂桜) 
 
 
 
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蒴果(先端に花柱が残っている)  と  花(中央の白いのが花) 
 
 
 
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葉は3枚輪生し、枝先に1~3個の花(蕾)を下向きに付ける 
 
 
 
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枝はよく分岐して大群落となる 
 
 
 
撮 影 : 1 枚目  :大雪山旭岳 2012. 7.24.   2枚目:2013. 7. 6. 奥白根山
     3~4枚目: 白山 2012.10. 6.
 
Memo: 北海道、 本州中部地方以北、大山等の亜高山帯~高山帯の砂礫地や岩隙に生育する落葉小低木。 葉は3個ずつ輪生し、葉の縁は裏側に少し反っている。花は白色、花冠はつぼ形で先端が浅く5裂する。
 
 
 
 
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ジムカデ(地百足) [ツツジ科]

 
237-23 ツツジ科 ジムカデ属 
 
 
 
  1.ジムカデ ~Harrimanella stelleriana~ 
 
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ジムカデ ~地百足~  ・・・・・小さな葉を付けた茎が百足のように見える
 
 
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花は枝先に一個つく 
 
 
 
撮 影   :  大雪山旭岳 2012. 7.24.
  
 
Memo  :  北海道と本州中部地方以北の高山帯の草地や礫地、岩隙に生育する常緑小低木。茎は地面を這い、葉は広披針形で柄はなく枝に密生する。白色の花を枝先に1個つける。花冠は広鐘形で、先端から深く5裂する。
 
 
 
 
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ヒメシャクナゲ(姫石楠花) [ツツジ科]


237-22 ツツジ科 ヒメシャクナゲ属



  1.ヒメシャクナゲ ~Andromeda polifolia

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ヒメシャクナゲ(姫石楠花)


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花冠の色は薄い紅紫色


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葉は同じツツジ科のシャクナゲに葉が似ている

撮 影: 奥白根山 2013. 6.29.   

Memo:   北海道と本州中部地方以北の亜高山帯~高山帯の湿原に生える、高さが10~30cm位の常緑小低木。花は枝先に数個下向きにつく。花冠は淡紅紫色のつぼ形で先端が5裂する。別名ニッコウシャクナゲともいうらしい。 



次回へ ・・・・・ 続きます。


ツガザクラ(栂桜) [ツツジ科]


237-21 ツツジ科 ツガザクラ属

北半球の高山や寒帯に分布する常緑小低木。茎は地面を這い、上部が斜上して線形の葉をつける。枝先に散形花序をつくり、2~10個の鐘型またはつぼ形のをつける。花冠の先端は浅く5裂する。ツガザクラ属は交雑しやすく、2種以上が生育しいるところでは両者の性質をもついろいろな段階の雑種が見られる。



  1.ツガザクラ Phyllodoce nipponica

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ツガザクラ(栂桜)


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花冠は鐘形で帯紅白色 萼片と花柄は紅紫色


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葉は “ツガ” の葉に似ている


11-4ツガザクラ奥白根.jpg

蒴果は上を向く

撮 影: 1枚目:五色ヶ原 2015. 7.29.    2、4枚目:奥白根山 2013. 7. 6. 

             3枚目:月山 2014. 7. 5. 

Memo:  本州、及び四国の亜高山帯~高山帯の岩場や礫地、草地に生育する常緑小低木。日本固有種。7~8月頃、枝先に2~6個の花を横向きまたは下向きににつける。花柄は長さ1~2.5cmになり、微毛と腺毛が生える。花冠は帯紅白色の鐘形で浅く5裂する。花柄と萼片は紅紫色で、萼片は5裂する。



  2.アオノツガザクラ P. aleutica

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アオノツガザクラ(青の栂桜) ~雪どけ直後の木曽駒ヶ岳の千畳敷カールの大群落~


12-2アオノツガザクラ木曽駒.jpg

花柄と萼は帯緑黄色 花柄には腺毛が密生 花冠の先端は反り返る


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花冠は壺形 先端は浅く5裂


12-4アオノツガザクラ五色ケ原.jpg

撮 影: 1枚目:木曽駒ヶ岳 2011. 7.30.      2枚目:木曽駒ヶ岳 2013.10.12. 

            3枚目:大雪山旭岳 2012. 7.24.     4枚目:五色ヶ原 2014.7.29.

Memo:  北海道から本州中部地方以北の高山帯の草地や岩礫地に生育。日本の代表的な高山植物の一つ(「日本の高山植物」より)。雪田周辺に大群落をつくる。花柄と萼は帯緑黄色で、萼片の縁を除いて腺毛が密生する。花冠は口が狭まった壺形で、先端はごく浅く5裂し、裂片は反り返る。蒴果は上向きにつく。



  3.オオツガザクラ  Phyllodoce x alpina

13-1オオツガザクラ五色ケ原.jpg

オオツガザクラ(大栂桜)

萼片の色がやや錦色を帯びているように見える ・・・・・ 一部をUPすると

 

 13-2オオツガザクラ五色ケ原.jpg

萼の色が赤みを帯びている ・・・・・ (アオノツガザクラは緑を帯びた黄白色だが)

 

撮 影: 五色ヶ原 2014.7.29.

Memo:  ツガザクラとアオノツガザクラの自然雑種。二つの違は以下の通り。

  ツガザクラ   :花冠は鐘形で帯紅白色。 花柄や萼は帯紅紫色。 萼はほぼ無毛。

  アオノツガザクラ:花冠は壺形で帯緑黄白色。花柄や萼は帯緑黄白色。萼は腺毛がある。

白馬連峰、立山、五色ヶ原、木曽駒ヶ岳、北岳などには2種が入り交じった群落があり、それぞれの形質をもった様々な段階の雑種が見られるという。



  4.エゾノツガザクラ ~ P. caerulea

14-1エゾノツガザクラ大雪旭.jpg

エゾノツガザクラ(蝦夷の栂桜) 


14-2エゾノツガザクラ大雪旭.jpg

典型的な(?)エゾツガザクラ ・・・ 花冠は長楕円状のつぼ形、外側に腺毛


14-3エゾノツガザクラ大雪旭.jpg

大雪山にはアオノツガザクラとエゾノツガザクラの様々な段階の交雑種がある


14-4エゾツガザクラ奥白根.jpg

撮 影 : 1~3枚目: 大雪山旭岳 2012.7.24.   4枚目:奥白根山 2013. 8.24.

Memo:  北海道と本州の岩木山、早池峰山、月山などの高山の湿った草地や雪渓の周辺に生える常緑小低木。花柄と萼は紅紫色で両方に腺毛が密生。花冠は長楕円状~楕円状のつぼ形、外側に腺毛があり、先端が浅く5裂する。



  5.コエゾツガザクラ ~ P. caerulea f. yezoensisi

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エゾツガザクラとアオノツガザクラの交雑種 ・・・ コエゾツガザクラ(小蝦夷栂桜)


15-3コエゾツガザクラ大雪旭.jpg

花冠の色は薄く、外側は無毛


15-2コエゾツガザクラ大雪旭.jpg

花冠はつぼ形で、色は薄紅紫色がかった白色

撮 影 :  大雪山旭岳 2012.7.24.

Memo:   基準種のエゾノツガザクラとアオノツガザクラの自然交雑種。基準種より花冠が小さく、花冠の外面がほとんど無毛。花冠の色や形、花冠の腺毛の有無、萼片や花柄の色など両者の性質をいろんな変異がある。



  6.ニシキツガザクラ ~P. caerulea var. yezoensis ~         

16-1シロバナエゾノツガザクラ月山.jpg

ニシキツガザクラ(錦栂桜)・・・?


16-2シロバナエゾノツガザクラ月山.jpg

萼・花冠は無毛 花柄・萼の色は赤みがかった黄色


16-3シロバナエゾノツガザクラ月山.jpg

花柄や萼に、紅紫色が若干残っている


16-4シロバナエゾノツガザクラ白山.jpg

花冠はアオノツガザクラに似ている 花柄・萼の色は紅紫色が~黄白色

撮 影 : 1~3枚目:月山 2014.7. 5.   4枚目:白山 2012.10. 6.

Memo:    アオノツガザクラの変種だが、アオノツガザクラとエゾノツガザクラトの雑種起源と考えられているようだ(「日本の高山植物」より)。同図鑑のは花冠の色が赤色系・しぼり状のニシキツガザクラが報告されている。上の4点の花冠は何れも淡黄白色なので、同定にかなり問題は残る。



次回へ ・・・・・ 続きます。


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